見直しガイド

どうやって配偶者手当(家族手当)を見直せばいいの?

― モデルフローチャートと社労士によるワンポイントアドバイス

近年、配偶者手当(家族手当)を見直す企業が増えています。
働く意欲のあるすべての人がその能力を十分に発揮できるよう、
以下のモデルフローチャートを参考に、制度の見直しを進めてみましょう。

以下の方法については、あくまで一例です。制度見直しの手順や方法については、
自社の状況に合わせて、取り組んでください。

  1. Step

    自社の人事制度の現状把握・分析・目標の設定

    従業員のニーズや手当の給付状況等を分析し、どのような見直しを進めていくかの具体案を設定。

    本事業での奨励金給付対象となる取り組みは、以下のいずれかです。

    1. 1.配偶者手当(家族手当)の収入要件を撤廃する
    2. 2.配偶者手当(家族手当)を廃止し、他の手当に振り替える
    3. 3.配偶者手当(家族手当)を廃止し、基本給に繰り入れる

    従業員が待遇悪化を懸念することもあります。メリット、デメリットを把握したうえで、慎重に進めましょう。
    直接的なヒアリングは勿論、日頃より労働組合へ届いている意見を把握することも忘れずに!

  2. Step

    労使間の交渉

    規則改正において、丁寧な話し合い・交渉が最大のポイント。
    可能な限り話し合いの場を設け、円滑な制度の見直しを進める。

    会社側と労働者側の意見をすり合わせ、一方的な制度変更とならないよう、ここで納得性を高めることが重要です。

  3. Step

    労使協定の締結

    会社側と組合側の双方が納得した内容で締結する。
    改正までの経緯が分かるよう詳細を記載することで、合意までのエビデンスともなる。

    就業規則の改正

    労使協定で結んだ内容を就業規則へ反映させ、社内での改正手続きを進める。

    本事業では、必ず労使協定の締結⇒就業規則の改正の順で行ってください。

  4. Step

    社内周知

    見直しによって影響を受ける従業員に対し、変更の趣旨を丁寧に
    説明し、質疑応答の時間を設ける。

    小規模企業であれば、社長自ら全従業員へ説明を行うことで、理解を深めてもらうのも方法のひとつです。

  5. Step

    労働基準監督署への届出

    必要書類(就業規則変更届等)を準備し、届出を行う。
    本事業では、ここまでを取組期間(3か月)内に行う必要があります。詳しくは募集要項をご確認ください。

最後に...

配偶者手当(家族手当)を廃止し、基本給の増額や子供手当、資格手当等に変える企業が多くなっています。
共働き世帯が増えている今こそ配偶者手当(家族手当)の支給意義を見直し、同じ原資で、さらに従業員満足度の向上や女性が活躍できる社会づくりを推進していきましょう!